眼鏡の勉強会に行ってました。
プリズム処方のお話を聞いてきました。
斜視・斜位の方の光を曲げて見やすくするプリズム処方のお話です。プリズムの必要な人の割合って5%位だそうです。私もそのくらいかな?って感じてました。視力測定中に本格的なプリズム測定をして度数を調べる方が1割~15%くらい。その中で実際にプリズム処方するのは5%くらいでしょうか。 この5%の方々を多いと見るか少ないと見るかは人それぞれですが、眼鏡が合わなくて困ってられる方が意外とおられるんだなって思っています。
商売的には、プリズム入れると測定に時間かかりますし、説明も大変ですし、プリズムは無視して眼鏡を作る方がラクなのですけど、測定中に ん?? って思うとプリズムの測定しています。必要であれば入れてあげる方がお客様は快適にお過ごし頂けますので、今までもそうですが、これからもしっかりと診ていきたいと思います。
また、講習会場に兵庫県眼科医会会長の平松邦夫ドクターに来て頂き、角膜のお話・アイバンク・レーシックなどの近視矯正術の歴史や白内障の眼内レンズについてお話頂きました。
とても貴重なお話を沢山して頂きましたので、私が忘れないようにするためにも記しておきます。ご興味のある方は読んでみてください。
近視矯正用のレーシック手術が流行ってましたが、合併症や後遺症がでるため、今はレーシックしてるところはほとんどないそうです。レーシックすると眼圧が低くでてしまい、緑内障のリスクが高まるとか、濁りが残ってまぶしいとか、角膜上皮を葉がして処置するため、角膜上皮にある神経が切れるのでドライアイになるとかで、以前、近視矯正でレーシックをされていたほとんどの病院でも今は治療用のレーシックはされますが、近視矯正用のレーシックはされないようです。
今は、古くから実績のあるオルソケラトロジーが多くなってきてるそうで、矯正用のコンタクトレンズをつけて寝るだけで朝起きたら自分の目でよく見えるようになっているという優れものです。成人よりも発達段階の子供により効果的なようで、スポーツされてる子供たちに薦められる事があるそうですが、これにも重大なリスクが潜んでいるようです。
寝てる間は瞬きしないので、涙が循環せずコンタクトと角膜の間のある部分に涙の溜まり場ができます。目を閉じてるから温度が上がります。わざわざ細菌が好む環境を作ってることになり、眼の中で細菌の培養をしてるのと同じようなもので、重大な角膜感染症を起こすリスクが高まります。
全てのモノには必ずリスクがありますので、メリットとリスクを考えて選ばないと、大変なことになってから泣いても遅いので、近視矯正したいかたはよく調べて動くのが良いですね。
次は、白内障の手術の後に入れる眼内レンズのお話です。
今、眼内レンズは保険適用され安くで手術してもらえるようになりました。単焦点レンズですので遠くがよく見えるけど本が見えないとか、本は見えるけど遠くがもうひとつ見えないとかのレンズです。でもこれは眼鏡との併用でよく見えるようになります。
そのほかに遠くも近くも見えるレンズとして、2重焦点レンズ・3重焦点レンズがあるのですが、全体的にクッキリしないという欠点があるようです。
焦点深度拡張レンズというレンズがあります。
遠くもクッキリ見えて、70cmくらいまでクッキリ見えます。読書する時には眼鏡を併用する必要はありますが、日常生活ではそう困ることはんさそうです。理想的な眼内レンズですが、保険適用ではないため高額です。ただ、高度先進医療として民間の保険で適用できる場合もありますので、お持ちの保険の保険会社に問い合わせてみられると良いです。高度先進医療は厚労省に認められた医療機関でのみ適用されますので、同時にお近くの医療機関もお聞きになってください。
日本眼鏡技術専門学校卒 SS級認定眼鏡士 T.Yamaguchi.
帰りにルミナリエを見てきました。 とっても綺麗でした。
あっ そうそう、最後になりましたが、アイバンクについてお話しされてました。平松ドクターはこれが一番言いたかったのかもしれないですので、お願いしておきます。
兵庫県で角膜移植の必要な方は年間100人前後を推移していて近年急激に増えてきてるそうです。反面、アイバンクに登録されてる方は年間30人程度で、近年減ってきてるそうです。片眼でも良いのでアイバンクに登録していただきますと一人の方の眼に光を入れてあげることができるので、ご協力をお願いしたいとのことでした。必要なのは角膜ですので、年齢は関係ないですし、白内障・緑内障も問題ありません。眼内転移したガン・白血病・リンパ腫以外の癌なら問題ないのでアイバンクへ登録して頂ける方が増えるとありがたいとの事です。
角膜移植は渡す人を指定できないのですが、親子間だけは指定できるようです。
・遺言があること
・親子間であることを公的に証明できること
ただし、自殺はダメ
角膜移植のできる病院は兵庫県で6つありますので、移植の必要になりそうな病気の方はこちらの病院で診ていただく必要があるそうです。
・神戸大学医学部附属病院
・兵庫医科大学病院
・神戸海星病院
・明石市民病院
・北播磨総合医療センター
・ツカザキ病院