先月のことですが、奥様にとTALEXサングラスをお求めいただき、「ちょっとこれ、見て欲しいんだけど。」
と、申し訳なさそうに鞄からサングラスを差し出されました。
「レンズの縁の方の見え方が変なんだけど見て欲しいと。」
ひずみ計でチェックしてみると・・・・・
これは、ひどい。
ひずみだらけ。
見にくいはずです。
こんな加工、TALEXが見たら激怒するでしょう。
こんな眼鏡を世に出したくないから、TALEXはプロショップ制度をひいています。
TALEXがこだわってレンズを製作し、プロショップが歪み無くフレームにレンズをセットする。
だからこそTALEXのサングラスの見え方はひと味違うんです。
コレでないとダメと言われるんです。
この方、どうやってこんなTALEXを購入されたんでしょうね。
ひずみ計にあてたレンズの状態をお見せすると、納得され、その場で新たなサングラスをご購入いただきました。
6カーブのメタルフレームで、ひずみを消すのが難しいフレームへのセットです。
EYESで加工するとこんな感じに仕上げます。
出来るだけ歪みを消すために、これ以上削ったらレンズが外れるよって所までリスク取って仕上げています。
ほんとうはここまでしなくてもOKなんですけどね。
度入り眼鏡ですから、高価なモノなので、削りすぎて失敗すると利益が吹っ飛んでしまう。
適当なところでOKにしたほうが安全なんですけど・・・・なぜだかリスク取ってギリギリまでしてしまう。
見え方の素晴らしいTALEXのレンズだからなんでしょうかね。
出来るだけ心地よく見て欲しいから。
出来るならしてあげたい。
できるモノはギリギリまで削って仕上げています。
歪みだらけだった眼鏡は、ランニング用にと、薄めの色のピースグレーで承り、2つのTALEXをお作り頂き、今月取りに来ていただきました。
その方から先日お電話をいただき、
「TALEXのレンズ、スゴイですね。 とっても見やすいです。」
「薄いほうのサングラスで運転して帰ったけど、自然に見れるし全然疲れなかった。」
と興奮気味にお話し頂きました。
「前のレンズよりこのレンズカーブ付いてるね。」とも。
レンズを拭かれる時に、このカーブの違いが分かったそうです。
スゴイです。
敏感な指の感覚されてるんですね。
「お預かりしたフレームのカーブに合わせて、相性の良いレンズカーブのレンズを注文してセットしました。」
とお伝えすると、「さすがプロショップだ。」とお褒め頂き、とっても嬉しかったです。
TALEXのサングラス作るのって、手間暇かかりますが、お客様にも格別に喜んで頂けますので、手間暇のかけがいがあります。
嬉しいことです。
ありがとうございます。
あっ そうそう、レンズの歪みが少ない方が良いのは、TALEXに限らず、全てのレンズに言える事なんですよ。
レンズがひずむと、見え方が悪くなりますし、レンズが痛みやすくなりますし。
良い眼鏡はレンズのひずみも少ないです。
格安眼鏡ではなし得ない技だったりします。
SS級認定眼鏡士 T. Yamaguchi