先日、生野町からレンズの交換にご夫婦で来て頂きました。
「レンズが傷だらけで見にくいので、同じ度数でいいから直ぐに交換出来ますか?」と前もってお電話頂いてましたので、前回と同じ度数でレンズを注文し、手配してお待ちしておりました。
加工するのに時間がかかりますので、3時間ほど市内を散策して頂いてました。
お電話頂いた時に、「レンズにキズが入って見にくいと思ってたら、ファンヒーターの上に置いてしまって、さらに見にくくなった」というような事をおっしゃてたように思います。
よくぞ、ここまで、辛抱してくださいました。というか、お電話頂いてからの1週間、とってもつらかったでしょう。今まで我慢して頂き、ありがとうございます。
本来なら、こんな見え方なのですが、↓
キズとコートはげで、こんな見え方に ↓
ぼやけて、かすみがかったようになってしまいます。
新しくレンズ交換した眼鏡をかけられた時に、「うわっ! 良く見える」とおっしゃって頂きましたが、そりゃそうですよね。キズのないレンズなんですから、スッキリと良く見えるようになりますよね。
何故こんな話するかというと、キズとコートはげで見にくい状態になっていても、そのまま使用されてる方もあるからなんです。
分かっていて使用されてる人とか、なんか見にくいと感じながら使用されてる人とか、色々です。
キズのあるレンズは、目を悪くするもとですから、早めに交換された方が良いんですよ。
で、コートはげって何?って思われた方のために、ちょっとだけ。
これは、ガラスレンズには起こりません。プラスチックレンズに起こることなんです。
プラスチックレンズは、熱で膨張したり縮んだりします。
そのレンズの上に、より明るく見えるよう、何層もの多数のコートを塗り重ねてあります。
キズのない新品のうちは、膨張や収縮してもコートがついて行くのですが、レンズにキズが入ると、膨張したときに、その傷口からパキパキッとコートが割れていくんです。
この状態で、なんかチラチラするなって感じられ、見にくくなります。
さらに、熱による膨張と収縮を繰り返すうちに、コートがはがれ始めます。
もうこうなると、レンズにウズのような筋が沢山つき、うっとうしくて眼鏡使用したくない状態になるのですが、この状態でもたま~にご利用になられてる方もあります。
見えにくいので、危ないですし、気持ちよくないですし、早めの交換をオススメします。
今は、コートはげの起こりにくいレンズも出てはいるのですが、レンズを長持ちさせる一番の方法は、やはり、レンズにキズを入れないことなんです。
水洗いを心がけて頂くと、大違い長持ちしますよ。
そうそう、熱は苦手ですので、絶対にお湯では洗わないでくださいいね。
SS級認定眼鏡士 T.yamaguchi.